アリス・ベイリーの神智学

アリス・ベイリーとは

アリス・ベイリーは19世紀後半にイギリスのマンチェスターで生まれました。日本では明治維新から間もないころの時代です。9歳のころにアリスの両親は結核で亡くなっていますが、その後はアイルランドの親戚の家に引き取られて育てられました。比較的裕福な家庭で困るようなことはほぼない環境でしたが、アリス本人にとってはあまり満足した少女時代ではなかったそうです。

アリスが22歳のときに、兵士の保養所で働くことになりました。保養所にはアイルランドの兵士がいて、食事などを提供する仕事です。聖書についての説明や演壇なども行っていました。少女時代の生活よりも、このころの兵士保養所で働いていたころの方が、アリスにとって充実していたそうです。

そして、保養所の兵士であるウォルター・エンバスと恋に落ちました。後のこの兵士と結婚することになります。しかし、社会的立場が異なるということで、周囲からは受け入れられず、かなり苦労したそうです。

結婚生活が破綻してから神智学に興味を持った

アリスはウォルター・エンバスと恋をしてから、結婚するまでの間に、インドに渡っています。しかし、インドには知り合いがいるわけでもなく、何もあてがなかったため、心身ともに疲弊して健康状態も悪化していきました。

その後アイルランドの親戚の家に戻ったそうです。そして、ウォルター・エンバスと恋をしていることを叔母に話したら、協力的な姿勢を見せてくれました。叔母の援助を受けることで、ウォルター・エンバスは聖職者となり、ふたりは結婚することができたのです。

結婚後は夫婦でアメリカに渡り、ウォルター・エンバスは小さな教会の牧師になり、アリスは「聖書教室」で教えを説きました。

しかし、ウォルター・エンバスがDVをするようになるなどして、幸せな生活も長くは続きません。結婚生活が破綻してからアリスが興味を持ったのが神智学です。神智学について詳しく学び、アメリカの神智学者フォスター・ベイリーと再婚しました。その後、アリス・ベイリーは、神智学に関するたくさんの本を書いたそうです。